動体視力とは
動的に変化する状況を、速く正確に見分けて判断する能力。
視野・眼球運動・認知・判断・反射神経などの能力を駆使して発揮する視機能の一つ。
センスと視覚の関係 よく、「センスが良い」「センスが悪い」という言葉が使われます。では、センスとはいったい何なのでしょうか? センスとは日本語で言えば感覚のこと。つまり、五感のことです。そのうち、日常生活で最も使われる感覚は視覚です。私たち人間は、情報収集の約80%を視覚に依存していると言われています。つまり、センスの要素として、視覚は非常に重要な役割を担っているはずなのです。 脳の2種類の処理能力 脳の情報処理能力は大きく分けて言語性と非言語性(動作性)との2種類があります。例えば、記憶処理だと、前者は単語や公式などのように言語として記憶する能力で、後者は空間的な位置関係や風景などを言語にせずに感覚的に記憶する能力です。現在の学校教育では前者の処理能力に偏った学習法が指導されていますが、実は後者の処理能力も人間の日常生活や仕事、スポーツには大変重要な役割を担っており、この両方のバランスがとても重要なのです。 視覚情報の同時並行処理 目から入った視覚情報は脳で処理されます。つまり、脳の情報処理能力が高くなければ、とっさの判断や反応は速くなりません。ずばり、天才といわれる人の多くは、視覚情報の処理能力が高く、複数の視覚情報を同時並行的に処理できるのです。 例えば、野球やサッカー、テニス、バスケットボールなどで優れたスポーツ選手は、ボールを目で追いながらも、同時に周囲の状況を正確にとらえて的確に状況判断できます。スポーツに限らず車の運転や仕事でも、優れた人たちは、複数の状況を同時に見て判断し行動することができます。 動体視力トレーニングPCソフト 動体視力トレーニングPCは、視覚の中でも特に動体視力に着目しています。 動体視力とは、一般的な視力が良いから動体視力も良いというものではありません。逆に視力が悪くても動体視力が良いという場合も少なくありません。つまり、静止しているものをじっくり見る能力と動的な状況を素早く見分ける能力とは、はっきりと区別されるべきものなのです。 私たちが生きていくうえで、自分自身が動き続ける限り、周りの風景全ては動画(動体)として目に映ります。日常生活においても、静止した状況をじっくり見るという状況はむしろ少ないわけで、特に車やバイクの運転中や歩行中、とっさの状況に反応するためには、まさに動体視力が必要です。 さて、よく仕事やスポーツの現場では、指導者が部下や選手に向かって「どこを見ているんだ、しっかり見ろ!」などと叱っています。しかし、聞いた方はその言葉だけでは、どうしたら良いのかわかりません。実は、「見る」にはそれなりの技術が必要なのです。特に目まぐるしく変化する動的な状況を見て判断するためには、見るべきポイントへの意識の集中させ方、眼球の動かし方、視野のコントロールなどをはじめ、記憶や予測など様々なものが必要です。 動体視力トレーニングPCソフトは、このような「見る」技術を鍛えるために開発されたPCソフトです。当ソフトでは、眼球運動や周辺視野を鍛えるなど、目で見て脳で認知・判断するための基礎技術をトレーニングできます。また、目に映る状況を言語に置き換えず、そのまま情報処理することにより、脳の「非言語性の情報処理能力」を鍛えて、反応動作を速くするトレーニングもできます。 |